boundary(バウンダリー)という言葉を聞いたことがありますか?
バウンダリーとは心理学用語で、人間関係の中で、自分と相手の間に適切な「境界線」を置くことを意味しています。
誰かと会話している時、「なんだか自分の領域に入り込まれている気がする」と感じたことはありませんか?逆に「ちょっと相手の領域に入り過ぎちゃったかも…」と気になってしまったり。
相手との距離感が分からないと、近づき過ぎたり、親密になることへの恐れに繋がったりしがちです。
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適切なバウンダリー(境界線)が置かれていると、自分の領域と相手の領域、自分の問題と相手の問題を見分けることができます。
そうすれば、相手に振り回されることなく、お互いの領域を尊重し、適切な距離感をつかめるようになるでしょう。すっと楽になります。
人間関係のストレスは、この領域侵犯から起こることがとても多いように思います。
バウンダリー(境界線)が適切でない時、どんなことが起こるでしょうか?
- 頼まれるとNOと言えない。相手を優先して、自分が疲弊してしまう
- 相手の気分や感情も、自分のせいだと思ってしまう
- 相手のために(と自分が思う)と入り込み過ぎてしまう
- 相手に任せることができず、すべて自分がやらないと気が済まない など
こんな状況を引き起こす要因は何でしょうか?
- 相手に認められたい、感謝されたいという欲求
- 嫌われたくない、信用を失くしたくないという恐怖心
- 相手の役に立っていないと自分の価値がないと思ってしまう
- 相手との距離感を考えるエネルギーがもったいない など
適切な距離感を考える上で、自分が安らいでいられるバウンダリー(境界線)を意識することは大切です。
それはガチガチに固定的なものではなく、距離をとったり、近づいたり、柔軟に変化するものだと思います。あえて、超えていこうと思う時もあるかもしれません。
そんな視点を試してみてはいかがでしょうか。
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境界線の話をしてきましたが、そこは人と人との「間」と捉えることもできるかもしれませんね。「間」については、また別の機会に考えてみたいと思います。